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母の友人

 03,2010 00:35
母には母にしか見えない友人がいます。
寝ている時以外は、友人といつもおしゃべり。
自分に話しかけては自分で答える母の呟きは、
初対面の人には変な人間に映るでしょう。
自分の心の世界に入り込む母の姿は、
一切他のことを受け付けません。
座り込んだらそのままで、本人が飽きるまで延々と一人喋るその姿に、
やはり私には母親はいないと幼心に思いました。

独りしゃべりをしていない母は、活発な女性でした。
夫婦喧嘩をしては家出して、
ほとぼりが冷めた頃ひょこり戻って夕食を作っていました。
たまに気が向いて子供二人を連れて逃げましたが、
運転できる母は、決まってラブホテルに子連れで泊まりに行きました。
ランドセルを持って泊まるそこは、
子供の私にも来てはいけない所とわかりました。
翌朝はラブホテルから小学校に通学、放課後は家に戻ります。
子連れで行動は疲れるらしく、母は一人でまたいなくなりました。
何度も同じ経験をすると人間は感情が顔にはでなくなるのだそうです。
でも、私はそれがいやなのでいつも笑うことにしました。
自分の境遇を笑い飛ばして、
かつ母親以外の人たちに嫌われないようにするには
笑顔で自分から話しかける以外ないのです。
小学校時代はこんなこと考えていましたね。
早く大人になりたいなんて夢にも思わなかったなぁ。
自分の身体には母の血が流れているので、
自分も母のようになってしまうのではないかと悩んだ。
きっと大人になる前に
耐えきれなくなって自殺するだろうとぼんやりと考えていました。

精神的に辛かったのは中学生の時。
学校では優等生。家では小学校低学年の弟の面倒と家事、クラブと塾通い。
母はあちこちから借金をして本当に困った。
友達にも言えず、その頃から貧血と過呼吸が癖になった。

そんな私を丸ごと全部受け止めてくれた人と今一緒に暮らしているのです。
その人の子供を産んで、育てて、慈しみました。
子供にはそんな思いはさせたくないのが親心ですね。
親の代で終わりにしなければならない辛い過去。
ここから先の壁にならなければならないこともありますね。


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